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AMラジオ(中波放送)を良好に受信するには。。。
AM放送とアンテナ
簡単なゲルマニウムラジオ・トランジスタラジオで中波AMラジオ放送を受信するには
  @周囲のものをアンテナとして用いる。
    << マンション等、鉄筋の建物では下記のアンテナの効果は期待できません >>
    ・高い所に設置してあるアンテナ(TVアンテナ等)を利用する。
    ・電話線をアンテナとして利用する。(電話機のコードにアンテナ線を巻きつけて、容量結合させる) 
     ※光ファイバーは、アンテナの効果がありません。
    ・窓のアルミサッシ枠をアンテナとして利用する(サッシの留めネジ等をアンテナ端子として利用する)
    ・ACの延長ケーブルに、アンテナ線を巻きつけてアンテナとして利用する。(容量結合させる)
     (ACコンセントにコンデンサを挿入してアンテナ線を接続する電灯線アンテナは、危険が伴うのでお勧めできません)
    ◎ゲルマニウムラジオは電波のエネルギーだけでイヤホンを鳴らしますので、電波のエネルギーを多く取り込める
     アンテナを接続する必要があります。 イヤホンの音量はアンテナの性能に依存します。

  A利得の高いアンテナを製作する。
    ・中波用受信アンテナとして、屋外に長いビニール線を張る。(危険ですから電線から離して張ります)
    ・AMラジオ用ループアンテナを製作する。  ⇒ ループアンテナの製作例はこちら
     電波(電磁波)によるループアンテナに誘起する電圧は、アンテナの実効面積が大きく、巻数が多いほど高くなる。
ループアンテナの感度
  Bアンテナコイルを製作する。
    下のグラフは、0.3mmの銅線をそれぞれ10m、13m、15m使用した時の、密着巻のコイルの直径とインダクタンスの
    関係を表しています。
    空芯コイルとは、巻枠のない理想コイルの事です。 実際に製作するときもコイルは空洞に近い方が性能は上がります。
空芯コイルの直径とインダクタンスの関係
コイルの直径とインダクタンス 密着巻にした空芯コイルは、使用する巻線の長さが同じでも
コイルの直径(2r)によってインダクタンスが変わります。
(左図 線長10mの場合)
上のグラフから、直径40mm以下のコイルではインダクタンス
が低くなってしまうのがわかります。
300μHのコイルの直径と巻数の関係
     中波放送を受信する同調回路の、AM単連ポリバリコンと組み合わせるコイルのインダクタンスは約330μHです。
     上のグラフは、0.3mmの銅線を密着巻にしてインダクタンス300μHの空芯コイルを製作するときのコイルの直径と
     使用する銅線の長さの関係です。 
     コイルには浮遊容量が存在して同調回路のコンデンサの容量に加わるので、実際には中波放送を受信しながら巻線
     の長さを調整する必要があります。

  CAM検波回路を選択する。
     受信したい電波を同調回路で選択し、AM検波します。
同調と検波
  DAM変調(振幅変調)
     低周波信号(音声)を電波に乗せるために、高周波信号の振幅を低周波信号に比例させます。
AM変調(振幅変調)
  EAM検波(包絡線検波)
AM検波(包絡線検波)
     ゲルマニウムラジオで放送を聞くためには、バリコンを調整して「同調回路」を目的の放送局の周波数に合わせて、受信した
     電波をダイオードで「検波」します。
     検波出力は放送局の音声(低周波信号)に比例した変化をしています。
     (ダイオードを逆に接続すると下側が検波出力となりますが、音声(低周波信号)に比例した変化は同じです)
     検波出力の高周波成分の振幅の変化を結んだ線が「包絡線」です。 
     「イヤホン」を通すと包絡線=低周波信号(音声)を聞くことが出来ます。

  FAM検波の波形
   1.AM変調波の波形
搬送波 変調信号 変調波
搬送波(758kHz) 変調信号(1kHz) 送信波
コルピッツ発振回路
実験用に発振回路を製作して波形を観測しました。
(コイルにリードインダクタを使用することにしたのでコルピッツ
発振回路にしました)
写真@が発振波形です。
写真Aの変調信号を電解コンデンサを通してベース加えます。
写真Bが変調された波形です。

(左の回路図をクリックすると大きくなります)
   2.ダイオード検波(包絡線検波)の波形
ゲルマニウムラジオの回路図(包絡線検波)

ゲルマニウムラジオの回路図

高周波信号 検波出力 低周波出力
     ゲルマニウムラジオは、アンテナから入力された信号(写真B)をダイオードで検波します。 
     
写真Cは負荷に10kΩの抵抗を接続したときの波形です。  入力信号が整流されているのがわかります。
     
写真Dは負荷に1000pFのコンデンサを接続したときの波形です。 高周波成分がコンデンサによって接地されて取り
     除かれています。 低周波成分はコンデンサにより平滑されて元の変調信号となっています。
     (コンデンサのインピーダンスは周波数によって変わり、高い周波数になるほどインピーダンスは低下します)

     クリスタルイヤホン(セラミックイヤホン)はコンデンサの役割もするので、ゲルマニウムラジオはコンデンサを接続しなくても
     音声を聞くことができます。
   3.トランジスタ検波(二乗検波/自乗検波)の波形
1石トランジスタラジオの回路図(二乗検波)

1石トランジスタラジオの回路図


高周波信号 検波出力 低周波出力
     1石トランジスタラジオはアンテナから入力された信号(写真B)をトランジスタで検波します。
     
写真Eは負荷に10kΩの抵抗を接続したときの波形です。
     トランジスタの増幅特性によって(−)側が大きくなっています。(コレクタ出力はベース入力と位相が反転します)
     (入力レベルによって、(+)(−)の比率が変わるので見やすい波形が出るように発信器との距離を調整しました)
     
写真Fは負荷に1000pFのコンデンサを接続したときの波形です。
     コンデンサによって高周波成分が取り除かれて、低周波成分が平滑された結果、元の変調信号が得られます。
     トランジスタの増幅特性によって得られる(+)側と(−)側が非対称の信号を利用した検波方式を二乗検波といいます。

  Gレフレックスラジオ
     高周波増幅と低周波増幅付きの受信機のダイヤグラムです。 レフレックスラジオでは高周波と低周波を1石で増幅します。
受信機のダイヤグラム
レフレックスラジオ
     レフレックスラジオは高周波増幅と低周波増幅を
     1石で行う経済的な受信機です。
     右図のように同調回路で選択した高周波信号と
     検波された低周波信号を1個のトランジスタ(FET)
     で増幅します。
     高周波と低周波を同時に増幅するためトランジスタ
     (FET)の出力はMIXされた信号となります。
     MIX信号をインダクタとコンデンサを利用して高周波
     と低周波に分離します。
レフレックスラジオのダイヤグラム
   1石レフレックスラジオキット各部の波形
高周波信号 検波出力 MIX信号 低周波信号
高周波信号 検波出力 MIX信号 低周波出力
1石レフレックスラジオ回路図


1石レフレックスラジオの回路図
写真A 2SK241で増幅された高周波信号はコンデンサ(100pF)を通過してゲルマニウムダイオード(1N34A)で倍電圧検波されます。

写真B 2SK241のドレイン側に、増幅された高周波信号と低周波信号がMIX(重畳)された合成信号が発生しています。
(高周波信号と低周波信号の位相ずれのため波形がゆがんでいます)

写真C インダクタンス(3.9mH)で高周波成分が取り除かれて低周波信号(音声)が現れます。
(入力信号Aと出力信号Cは位相が180度反転しています)

   自分で組み立てた簡単な仕組みのラジオで、電波を受信してみるとラジオの働きがよく分かります。
   放送局の送信アンテナから遠い場所では電離層反射波の電波を受信しますので、受信する電波の
   強さは、季節・時間帯で変化します。(中波帯は夏季の昼間が弱く、冬季の夜間が強くなります)
   簡単な回路のストレートラジオは電波伝搬の状態がそのまま出力に表れるので、季節・時間帯の
   電波の伝わり方を体感する電子工作の教材になります。
   ラジオの受信感度はアンテナ、アース、アンテナコイルの工夫次第で向上させることが出来ます。
   シャンテック電子のラジオキットでラジオの製作にチャレンジしてください。
⇒ ラジオ・ループアンテナの製作例のページ
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